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» 2019年07月26日 08時00分 公開

IT酒場放浪記:変化が避けられない時代に「老舗企業」が生き残る方法は 8社を渡り歩いたLIXIL IT部長が学んだこと (1/3)

変化の時代に老舗企業が生き残るためにすべきこととは。

[やつづかえり,ITmedia]

 元ハンズラボCEOで、現在メルカリのCIO(最高情報責任者)を務める長谷川秀樹氏が、志高きゲームチェンジャーと酒を酌み交わしながら語り合う本対談。今回のゲストは、元DMM.comラボ(現合同会社DMM.com)情報システム部の部長で、2018年に水まわり製品と建材製品を開発、提供するグローバル企業、LIXILに転身した岩崎磨さん(IT部門 システムインフラ部 部長※取材時 現IT部門 基幹システム統括部 統括部長 兼 システムインフラ部 部長)です。

 現在の会社が8社目というキャリアの変遷や、意外とギャップはなかったという製造業の印象が語られた前編に続き、後編では岩崎さんが現在の会社にいる意味、モヤモヤしているアラフォービジネスパーソンやWeb系エンジニアへのメッセージが熱く語られました。

Photo 自由なWebサービスの世界から伝統的な製造業の世界に飛び込んだLIXILの岩崎磨氏(写真=左)と、メルカリでCIOを務める長谷川秀樹氏(写真=右)

チャレンジしたいWeb系エンジニアにとって、製造業はパラダイス

長谷川: ずっとWebサービス系のベンチャー企業に勤めてきた岩崎さんが、LIXILという製造業の会社だからこそやりたい、と思っていることってありますか?

岩崎: そうですね……、例えばLIXILには、「SATO」という開発途上国向けの簡易式トイレがあるんですけど、安価でどこにでも簡単に設置できるから、途上国の人たちが疫病で亡くなってしまうようなことを防ぐことができるんです。トイレで衛生問題を解決することで、人が生きていくチャンスを作っているんですね。

Photo 開発途上国向けの簡易トイレ「SATO」

 他にも、陶器の表面加工技術で「100年クリーン」という衛生陶器を作る技術を持っていたりと、人間の生活を良くするというのがLIXILのミッションです。そういう社会的意義のあることをやっている会社でチャレンジできるというのは、すごくいいですよね。

長谷川: HOME IoTみたいな分野は狙っているんですか?

岩崎: 今、まさに戦略を練っているところでコメントしづらいんですけど(笑)、われわれの強みはやっぱりモノを作れるところなんですよ。それとITを組み合わせたときに無限の価値があると思ってます。

長谷川: 僕もリアルテックにはすごく注目していて。ネットとリアルの両方が分かる人間は、すごくレバレッジが効くんじゃないかと思うんですよね。

岩崎: そうなんですよ。今、製造業がそういうチャンスに気付き始めていて、いち早くそれに対してアクションを起こせる会社だと思ったからLIXILに来たんです。

長谷川: 製造業はITの人材が活躍するチャンスが大きいわけですよね。

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