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» 2019年08月07日 11時38分 公開

ポイ活は稼ぐから増やすへ 利息4%のポイント投資は広まるか? (2/2)

[斎藤健二,ITmedia]
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ポイ活で貯めたポイントを投資に

 ポイ活で少なくないポイントを貯めた人たちが、お得や節約の延長として興味を持ち始めているのが投資だ。「金融リテラシーの高くない主婦の方が、関心を持ってきている」と安藤氏。

 VOYAGE MARKETINGでは、PeXのポイントを使って投資が行える「PeX投資」を2017年9月から提供している。PeXポイントを擬似的に投資することで、所定の利息が得られるというサービスだ。

 当初は、グループの出資先でもあるソーシャルレンディング大手のmaneoの案件を提供していたが、現在はグループ企業への融資資金を集める案件に切り替えた。すでに投資総額は3億円を突破。4万人が利用し、1人当たりの投資ポイントは8000円相当額だという。

 「一回利用した人が再度申し込む人が増えている。1つの募集について、2000〜5000人が申し込む。月間で5000万円前後が集まっている」と安藤氏は人気度合いを話す。

株価指数連動のポイント投資との違い

 ポイント投資といえば、ドコモが提供するポイント投資が有名だ。こちらは、世界の各種株価指数に連動して、投資ポイントが増減する仕組み。PeX投資の場合、固定利率となっており、年換算で4%相当の利息が付くのが違いだ。

 株価指数と違い、固定利率なのがPeX投資の特徴だ。相場をチェックしていなくてもいいので、まさに定期預金感覚で投資している人が多い。

 ただし、投資家保護の観点では、今後の対応が待たれる点もある。投資先案件の透明性だ。

 PeX投資の貸付先は、仮想通貨レンディングサービスのコインオンや、東南アジアで福利厚生サービスを展開するベンテニーとなっている。貸出先企業の事業詳細や、貸し付けた資金が、どのような用途に使われているのかは詳細には開示されていない。

 仕組みとしては、投資されたPeXポイントをVOYAGE MARKETINGがロックし、ポイント相当額をVOYAGE MARKETINGが融資先企業に貸し付ける形になっている。もし貸し付け先の企業の返済が滞ったら、投資したPeXポイントが戻ってこなくなる。PeXポイントは現金に交換可能なものでもあるので、投資家が大きなリスクを負うことになる。

 ポイント投資については、現在は投資家保護の規制は実質的にない状況だ。「グループの子会社向けの融資なので、特に法的な枠組みはない」と安藤氏は話す。

 ソーシャルレンディングでは、複数の小口資金需要に対して、ユーザーが分散して融資を行うことで、リスクが分散できると言われている。しかし、PeX投資では、貸し付け先の会社が返済できるかどうかがリスクだ。実質的には、企業が発行する社債に近い。

 「グループ会社にしか貸し付けを行わないサービスなので、多少安心してもらっているのではないか。リスクに対する問い合わせも少ない。金額も少ないので、そこまで大きく気にしていないのではないか」と安藤氏。現在のところ、貸し付けた資金はすべて返済されており、貸し倒れは起こっていない。

矢野経済研究所の調査によると、ポイントサービスの市場規模は2兆円近くに達しており、年率5%弱の成長が見込まれている

 キャッシュレス決済の進展とともに、マーケティングツールとしてセットでポイント発行額は拡大している。さらにポイントは、商品の購入や割引、さらに現金への交換もできるなど、次第に資産としての色合いが強くなってきた。

 「これまでPeXでは、ポイントを交換できるという価値が中心だった。そこに、ポイントが増えるという価値が提供でき始めた。いろんな方に知ってもらって、使ってもらえるようにしたい。投資先をもっと増やすとともに、透明性も向上させていきたい」(安藤氏)

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