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» 2019年08月09日 05時00分 公開

大前研一大いに吠える!【後編】:大前研一が息子たちに施した「21世紀型教育」とは?――「先生の言うことを聞くのよ」と言ってはいけない (3/6)

[田中圭太郎,ITmedia]

フォルクスワーゲンは教育投資額が日本の10倍

 日本の場合は会社を1年も離れたら大変だ、となりますが、デンマークでは会社の外で勉強をし直したら、生活や雇用が保証されるのです。日本ではこうした環境整備がありませんので、BBTの場合は会社を離れる必要がないように、全部インターネットを使って勉強できるようにしています。

 ドイツもデンマークと同じように、セキュリティとフレキシビリティがペアになっていて、学び直しが制度として保証されています。さらにドイツの場合は、企業が積極的に社員教育に投資しています。

 例えば、フォルクスワーゲンは、教育に投資する額が日本の企業の10倍くらいです。同時に、人材確保にも積極的です。このあとディーゼルがなくなり、電気自動車になり、自動運転が主体になることを見越して、必要な人材を社内で確保すると同時に、外部からも大量に採用しています。

 ヨーロッパではありませんが、社内教育に大変力を入れている企業といえば、いま問題になっている中国・深センのファーウェイです。ここの社内教育も大変なものです。私は20数年前に、もしもグローバルで成功する会社が中国から出るとしたらファーウェイだということで、テレビ番組もつくりました。それから大きく成長して、アメリカの攻撃にあっていますけど、この会社は基本的に、非常に技術力を重視した優れた会社だと思います。以上のように、リカレント教育は、北欧型、ドイツ型といろいろあります。リカレント教育はまだ新しい言葉ですが、日本にとってはよその国よりもはるかに重要だと考えています。

 なぜかといいますと、日本人は明治以降、欧米に追い付け追い越せで働いてきました。欧米が持っている答えを目指して仕事をするのは得意ですが、ゼロから自分で考えるのは苦手です。日本人がコンピュータに置き換えられない人間になるのは、このままでは非常に難しいです。

 だからこそ、日本でのリカレント教育の重要性は、よその国よりもはるかに大きいといえます。私は引き続き、BBTでリカレント教育を推進していきたいと思っています。

photo ドイツののリカレント教育
photo ファーウェイの社員教育

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