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» 2019年09月04日 07時00分 公開

変化の時代のチームの形は「映画スタジオ」 新規事業作りに必要な“名脇役”とは【対談】留目真伸氏×本田哲也氏(後編)(2/5 ページ)

[柴田克己,ITmedia]

本田: せっかく外に出る機会があるのに、なぜでしょうね。

留目: やはり、自分が所属している「共同体」としての会社の存在が大きいんじゃないでしょうか。自分から自分の居場所を作れる人はどんどん外に出て行きますが、それができない人は会社に来るしかない。こればかりは、トップがひとこと言ったところで、すぐには変わりません。

本田: そういう組織は、どうしたら変えることができますかね。会社としての評価基準に「外部ネットワーク性」のような新しい指標を入れるという手もありますが、会社として社員に「コミュニティへの参加や外部の人脈作りを義務づける」感じになってしまうと、それは違うような気もします。

留目: そうですね。これこそ、本田さんの専門分野である「社会の空気」をどう作っていくかという問題かもしれません。

 今、企業経営のトップで「イノベーション」が大切ではないと思っている人はいないと思います。でも、トップが言って、自ら動いたとしても会社が変われないのであれば、それはもう、個々の企業だけの問題とも言い切れない。

本田: なるほど。私としては、個人個人が「本質的なキャリア形成」について考える時代が間もなくやってくると思っていて、そのための空気作りの必要性を感じているんです。

 日本人はこれまで個人の「キャリア」について考えることを、あまりきちんとやってきていないと思うんですよ。今いる会社に長く勤めてどう立ち回るかを考える程度で、自分はどう仕事をして生きていくのかという「自分のキャリアの設計図」を持っている人は少ない。

photo 本田哲也氏

 じゃあどうすればいいのかと言うと、それは既存の組織に籠もって考えていても答えは出ません。外に出て、さまざまな人に会い、考えることを繰り返すしかない。価値観が多様化している時代だからこそ、そこで自分の隠れた適正や本当にやりたいことにも気づけるんじゃないかと思います。

 最近の若い人を見ていると、一人でいくつものスキルや肩書きを持つ「スラッシュキャリア」の方がカッコイイという風潮も出てきています。20年前にはあまりなかった感覚ですよね。これが表面的なブームでは終わらずに、自分の中に多様性をしっかりと取り入れられる人が増えれば、「共同体」の意識も変わっていく予感がします。

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