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変化の時代のチームの形は「映画スタジオ」 新規事業作りに必要な“名脇役”とは【対談】留目真伸氏×本田哲也氏(後編)(5/5 ページ)

» 2019年09月04日 07時00分 公開
[柴田克己ITmedia]
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留目: 先ほど、「日本の経済はここ数十年でほとんど成長していない」と言いましたが、成長率が低いということは、まだどこかに成長する余地が残っているはずなんです。そこをチャンスと捉えて、いろんな構造を組み直していきたいですよね。

 大企業、中小企業、スタートアップを問わず、あるテーマに共感して「こういうものを作ろう」という思いを持った人が、柔軟に集まれるような場を作っていきたいと思います。

本田: 本当に、これからは「会社」か「個人」かといったことや「大企業」か「中小企業」かといったことよりも、「フレキシブル」かそうでないが、重要な競争軸になる時代になるだろうと思います。私自身は、既存のPR会社と対抗するものでも、フリーランスとしての個人事業でもなく、その間になるようなものを作っていきたいですね。

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留目: 私は、本気で「100個の新産業」を作りたいと考えています。社会人を25年間やってきた中で小さな成功はありましたが、これからは、新産業を通じて新しい経済成長の仕組みを作りたい。それが僕らの世代の責任でもあると思っています。

 その新しい仕組みで主役になるのは、大企業、中小企業、フリーランスにかかわらず「フレキシブル」に働いていく人です。僕はそうした人々を「インタープレナー」と呼んでいるのですが、世の中にある課題を見つけ、それを解決していくことにまっすぐにエネルギーを注げる人が、立場に関わらず主役になれるような場を創っていきたいですね。

本田: 今日お話しをさせていただいて、留目さんを応援する理由が増えました。「新産業」が生まれるときは、これまでなかったものを世の中に認知してもらうためのPRが重要ですからね。PRを手がける人間にとって、これほど喜ばしいことはありません(笑)。

留目: たしかに、新産業が経済成長の基盤となっていく過程では「社会の空気を変えること」が必須ですね。こちらこそ、ぜひよろしくお願いします。

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