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» 2019年10月08日 08時00分 公開

簿記は「人生に必須の武器」:不安定の時代はハウツー本より「会計」で立ち向かえ Rootportさんに聞く「お金の生存戦略」 (1/3)

とっつきづらい印象のある会計・簿記。しかし今の日本を生き抜くには必須の知識だという。会計の歴史について本を出版した著名ブロガーに聞く。

[服部良祐,ITmedia]

 今日、書店やWeb上には「お金」に関するさまざまなコンテンツがあふれている。株式やFXといった投資系のハウツー本、年収アップや副業の指南本など枚挙に暇が無い。加えて最近目立つのが、「お金や会計というシステムとは何か」といったより本質的なテーマだ。『帳簿の世界史』(ジェイコブ・ソール、文藝春秋)などを皮切りに、会計や帳簿の歴史、生まれた背景に迫る書籍が話題を集めてきた。

 終身雇用の崩壊がささやかれ起業や副業も盛んになるなど、日本のビジネスマンの「お金の稼ぎ方」は多様化してきている。さらに、仮想通貨のように貨幣の概念を改めて問い直すような存在が出てきたことで、お金という存在について考えこむ人が増えているのかもしれない。

 著名ブロガーのRootportさんもお金の仕組みの1つ、「会計」について発信する1人だ。簿記が題材のライトノベル『女騎士、経理になる。』(幻冬舎コミックス)や、『会計が動かす世界の歴史 なぜ「文字」より先に「簿記」が生まれたのか』(KADOKAWA)などを手掛けた。会計の重要性について「日本で生きる人が日本語を勉強するようなこと」と言い切る彼に、なぜこうした「会計コンテンツ」へのニーズが拡大しているのか、なぜ私たちがお金について学ばなくてはいけないのか聞いた。

photo 面倒くさそうな簿記。でもそれが人生の最大の武器になる!?(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

――匿名ブロガー・作家として特に会計関連のコンテンツを多く手掛けているRootportさんですが、会計について学ぶようになったのはいつ頃からですか?

Rootport: 僕が会計と出会ったのは大学卒業の前後くらいです。リーマンショックと近い時期でしたね。その時は、「なぜ小学生の時にこれを教えてくれなかったのか」と思った。「俺たちは、手足を縛られた鶏として育てられていたんだな、と」。

――社会に出るタイミングで会計の重要さを知り、衝撃を受けたのですね。特にRootportさんのような今30代くらいの世代は、「お金の知識」への注目度が特に高いように思えます。

Rootport: 僕は就職してすぐにリーマンショックが起きていますが、やはりこの経験が大きいのではないでしょうか。僕らの世代は多分、「終身雇用はファンタジー」だと思って社会人をスタートさせています。「個人事業主2.0」ということも言われていたし、「(自分が)どんなスキルを身に付けてどこで生きればいいか」を会社が言ってくれる世代ではない。この社会で生きていくにはどうすればいいか、どのタイミングで会社を辞めたり起業したりすべきか、そういうマインドセット(思考様式)で世の中に出たと思います。

 だから、「お金が何なのか」ということに無知ではと生きていけないと、今の30代には刻み込まれているのではないでしょうか。みんなが(実際に)どう考えているかは分かりませんが……。

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