今回は「働きがいの正体」について考えてみようと思います。
「働きがいのある仕事をしたい!」「働きがいがないからやめます!」「働きがいのある仕事を見つけよう!」「働きがい搾取」「働きがいのある会社」etc.
この数年、やたらめったら「働きがい」という言葉が使われるようになりましたが、先日公表された2019年版の労働経済の分析(労働経済白書)でも、初めて「働きがい」がテーマに掲げられました。
この調査では「働きがい」について、「ワーク・エンゲイジメント・スコア」を用いて数値化。そこで得られた数値と雇用環境との関連を分析することで、「働きがい」というポエム的な言葉の実態を明かしました。
ちなみに「ワーク・エンゲイジメント」とは、「仕事に関連するポジティブで充実した心理状態」を表す概念で、具体的には「仕事から活力を得ていきいきとしている」「仕事に誇りとやりがいを感じている」「仕事に熱心に取り組んでいる」の3つがそろった状態として定義されます。
平たく言うと、「働くことでエネルギーが高まります! 自分の仕事に誇りを持っています! 仕事に燃えてます!」ってこと。パワフル感ありありで少々めいってくるのですが、ワーク・エンゲイジメントは特定の出来事や個人に向けられた状態ではなく、「個人とその人の半径3メートルの環境との関わり方」を持続的に捉えた概念です。
「1カ月の夏休み」は夢? 日本人の“有給の取り方”がズレている、歴史的背景
なぜ日本人は「労働の奴隷」に? 新時代の働き方のヒント
「来なくていい」と言われても不安? 台風があぶり出す“会社員という病”
月13万円で生活できるか 賃金を上げられない日本企業が陥る悪循環
「もう、諦めるしかない」 中高年化する就職氷河期世代を追い込む“負の連鎖”Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング