9月8日夜から9日にかけて静岡県から関東、東北地方に記録的な暴風雨をもたらした台風15号。停電、住宅地の冠水、構造物の倒壊や倒木などが相次ぎ、死傷者も出ました。
あらためて自然の猛威を思い知らされたわけですが、同様に痛感させられたのが、「日本企業の働かせ方」であり「日本人の働き方」です。
ご存じの通り、多くの公共交通機関がまひし、駅には長蛇の列ができました。JR総武線の津田沼駅にできた長蛇の列は駅構内からあふれ、「お〜い! どこまで続いてるんだ〜〜」と途方に暮れるほど。
Twitter上では「コミケ状態」「社畜の参勤交代」などの言葉が大きな話題になり、「そこまでして会社行くか〜?」だの「リモートワークした方がよっぽど効率いいじゃん!」といった意見が相次ぎました。
……「ニッポン人、ハタラキカタカイカクしてるんじゃナカッタノデスカ〜〜?」なんて声が海の向こうから聞こえてきそうです。
なんせ香港では強い台風(シグナル8以上)の接近が予想されるときは、学校や企業に加え、金融機関や証券取引所も閉鎖され、出社は禁止になります。米国もハリケーンが来るときは基本的に「自宅待機」になりますし、私が子どもの頃に住んでいたアラバマ州では、ハリケーンだけでなく雪などの予報が出た場合も、「Today is no school」という速報がテレビのテロップに流れ、子どもと一緒に大人も在宅するのが一般的でした。
今回の異常事態では「会社側の対応」に批判が集まっていますが、問題はそれだけにとどまらない。つまり、東日本大震災のときに会社員たちが感じた心情と似たようなものを抱いた人たちが少なからずいたのでないか。そう思えてなりません。
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