池田 多分ラージのプラットフォームはFRにして、直6っていうのは、すごく正しいと思うんです。ただ、ひとつだけ怖いなと思っているのは、ディーゼルの直6なんですよね。これは、もうまさに世の中との戦いじゃないですか、どっちへ転ぶか。ここはどう見られているんですか。
藤原 もうやらざるを得ないと思って。でも、(ディーゼルは)必ず戻ってくると思っているんです。特にヨーロッパの人には、ディーゼルには簡単に止められないだけの商品価値はあると思ってます。
池田 ディーゼルは死なずですか?
藤原 彼らがヨーロッパ中を、例えばドイツへ出張するとすると、PHVで一生懸命頑張っても、やっぱりディーゼルにはかなわないんですよ。ディーゼルで出張すると、1回満タンにすると1000キロ走るわけじゃないですか。それもあのトルクで、アウトバーンをばーんと走って。彼らは電車で行かないし、飛行機で行かないし、びゃーんとクルマで行っちゃうわけですね。それは今のPHVでできるかっていったら、できないんですよね、やっぱり。重たいものを積んでいるので。
池田 高速巡航でのアドバンテージはディーゼルだと。
藤原 ちょろちょろ走るならいいんですが、ビジネスの出張なんていうのは無理です。それで、必ずディーゼルに戻ってくる気がしてならないんですよね。
池田 ドイツの人にとって、クルマ好きだと、ディーゼルじゃないとみたいな空気があるじゃないですか。
藤原 クルマ好きというよりも、長距離走る人にとってですかね。
池田 一方で、例えば、ポルシェやボルボがディーゼル撤退とか、そういう流れもあって。あと、この間のグレタさんの国連演説で、アンチ化石燃料ブームがヨーロッパで火がついちゃって、非現実的で足元を見ない理屈だとはいいながら、さすがに看過できない流れではあるじゃないですか。
ラージの遅れは「7世代の技術を現行世代に入れる。もうそれをするしかない」 藤原副社長インタビュー(3)
為替は「北米に工場を造っても、ほとんど変わらない」 マツダ藤原副社長インタビュー(2)
CASEは「独自部分だけでも、クルマ1台分の開発費がかかってます」 マツダ藤原副社長インタビュー(1)
藤原副社長、マツダが売れなくなったって本当ですか?
藤原副社長、ラージプラットフォーム投入が遅れる理由を教えてくださいCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング