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橋下徹が語る新時代の働き方「自分の価値を高め続けられない人は“淘汰”される」橋下徹“異端”の仕事術【7】(3/5 ページ)

» 2020年02月23日 04時00分 公開
[橋下徹ITmedia]
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強みを見つける近道は「行動すること」

 では、どうやって強みを増やし、掛け算をしていったらいいのかというと、答えは意外にもシンプルです。人の能力はさまざまであり、自分の得意分野が何なのかを自覚していないことも多い。「自分はこれしかできない」と思っていたところに、思いもよらぬ別の得意分野・強みが見つかることもあるでしょう。ですから、バリエーション豊かにいろいろとやってみること、挑戦してみること、とにかく行動をすることの中で、自ずと強みが見つかってくるというのが僕の答えです。

 やっと「手に職」といえるものを身につけたとしても、そこからさらに強みを増やしていかなくてはいけない。今はそういう時代です。すでに何か一つの強みを得たとしても、それだけをやり続けていれば一生安泰という時代ではなくなったのですから、連鎖的に強みを増やしていく必要があります。

 いろんな人と接する、いろんな本を読む、いろんなことを考えてみる、いろんなことを体験する。すでに「自分はこれで勝負する」と思うものがあっても、そこから派生させて別のことにも挑戦してみる。突き抜けた存在になるのは決して簡単ではありませんが、こうして頭と心と身体に汗をかいているうちに、遅かれ早かれ「複数の強み」が見つかっていくはずです。その強みを掛け算した総体が、自分という人間の商品価値になるのです。  

 今は何が強みになるか分からない時代です。SNSにYouTubeにブログにと、個人の価値を売り出すツールが数多くあるので、何かに突き抜けさえすれば、どんなことでも世間に売り出すことのできる強みになりえます。

 実は僕自身は、こういった新しいツールにまではなかなか手を広げられずにいるので、弁護士、タレント、知事、市長、国政政党代表経験という強み以外のものを発信しきれていません。でも、例えば興味のある歴史とか、大好きなバイクや車、酒などの分野で、もし世間から求められることがあるならば、それらも自分の強みとして掛け算できるかなと思っています。

phot いろんな人と接する、いろんな本を読む、いろんなことを考えてみる、いろんなことを体験する。これらを繰り返して「複数の強み」を見つけていく(写真提供:ゲッティイメージズ)

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