攻める総務

“いつでもどこでも”働けるテレワークの時代に、「行きたくなるオフィス」をわざわざ東急不動産が作った理由瞑想も、仮眠も、脳波測定まで……(2/4 ページ)

» 2020年03月23日 05時00分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

コミュニケーション拠点となるようなオフィスに

 新オフィスで重視しているのは「コミュニケーション」と「生産性」だ。設備面では、移転が決まった当初にまず「中階段」を設置することを決めたという。さらに、座席をグループアドレス制としたり、昇降式の机や椅子を導入して「座っている人」と「歩いている人」の視線が合うようにしたり。

高低差のあるデスクも(提供:東急不動産)

 これらの狙いは、「偶発的なコミュニケーション」を喚起させるところにある。「新しいアイデアは、何か個人が生み出したものを多人数で切磋琢磨することで生まれていく」と小峰氏は話す。

 10階には、休憩スペースとしてではなく、イベントにも使え、200人ほどが集まれる交流スペースを展開。19年のラグビーワールドカップの際には、多くの社員が集まり観戦を楽しんだという。また、ヨガ教室などを開催し、社員の健康増進にも寄与している。さらに、スペースにはWebカメラを設置し、会場にいなくても遠隔でイベントに参加できる。その他、社外の有識者を招いて講演会を開催するなど、用途は多岐にわたる。

用途は多岐にわたる、イベントスペース(提供:東急不動産)

 社内のコミュニケーションだけでなく、社外も交えたコミュニケーションの活発化も狙う。顔認証システムを導入することで、グループ内企業の社員であれば気軽に出入りできるようにした。また、取引先が打ち合わせの前後などに使用できるコワーキングスペースも用意している。

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