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インタビュー
» 2020年03月25日 08時05分 公開

水曜インタビュー劇場(文字公演):「愛」と「恋」はなぜ書きにくいのか? 知られざる毛筆フォントの世界 (1/5)

街中を歩いていると、毛筆フォントを目にすることが多い。店の看板や商品のラベルだけでなく、家に帰ってテレビをつけるとテロップでも流れてくる。実際に書かれたような毛筆フォントは、どのようにしてつくられているのか。フォント事業を手掛けている「昭和書体」の社長に話を聞いた。

[土肥義則,ITmedia]

 街中を歩いていてさまざまな文字を目にする。通勤途中に駅名を目にするし、店の看板も視野に入るし、家に帰ってテレビをつけるとテロップがどんどん流れてくる。日常生活を送っていて目にする「毛筆文字」の多くが、実は本物の筆で書いたフォントを組み合わせていることをご存じだろうか。その毛筆フォントを手掛けているのが、鹿児島県に拠点を置く「昭和書体」だ。

 フォントをつくっているのは、現在84歳の坂口網紀(書家:網紀栄泉)さんである。毛筆をゆっくり動かして、一文字・一文字を“完成”させている。なぜ“完成”という言葉を使ったのかというと、その筆さばきを見ると、書道の世界ではなく、美術の姿に近いからだ。書道の場合、一般的に「二度書き禁止」などやってはいけないルールがあるが、フォントの場合は違う。二度書きもするし、修正ペンを使うこともあるのだ。

「三國志14」の一場面でも昭和書体のフォントが使われている(出典:コーエーテクモゲームス)

 会社を創業したのは2006年。これまで書いた文字は50万字ほど。現在も1日100字書いていて、1書体7000字ほどを3カ月から6カ月かけてつくり、これまで64種類の書体を完成させている。

 そんな話をある人から聞いて、ちょっと気になることも。そもそもどういったきっかけで、フォントをつくることになったのか。書いていて、そのフォントの特徴がブレることはあるのか。7000字の中に苦手な文字はあるのか。毛筆フォントの知られざる世界について、網紀さんの孫で、同社の坂口太樹社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

綱紀さんに特別に書いてもらった
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