ブレイズスマートEVで、まず目を引くのはデザイン。一般的なスクーターとはまったく異なる独特なデザインを採用した。このような独特なデザインを採用したのは、「スクーターのデザインは昔からほとんど変わっていないから」と市川氏。新たなEVモビリティー文化にふさわしいデザインを志向した。
車両重量は約18キログラムで、乗車定員1名ながら最大積載量が120キログラムもある。見た目から受ける印象以上に頑丈にできている。安全に関わることもあり、「繰り返し何度も耐久試験を実施した」と市川氏は話す。
試験は実施回数だけでなく種類も多彩。最大荷重試験やハンドル車体荷重試験、自走試験のほか、塩水試験、電装試験、リチウムイオンバッテリー試験を実施している。
サイズは全長1200×高さ950×幅650(単位:ミリメートル)で、タイヤサイズは前後ともに直径315ミリメートル。設計試作の段階では、現在よりタイヤサイズを大きくしたものや小さくしたものも検討した。ただ、タイヤサイズを大きくするとフレームを大きくすることになり、小さくすると車体を小さくできるものの小型のモーターやバッテリーしか搭載できずパワー不足。実用性を損なうことなく小型・軽量で使いやすくすることを追求した結果、現在のサイズに落ち着いた。
折りたたむとサイズが全長約600×高さ1200×幅350になる。5ナンバーサイズのコンパクトカーの荷室はもちろんのこと、軽自動車でも荷室の広いものであれば積むことができる。
折りたたみ方は簡単。まず電源を切り後輪ブレーキをかけながら車体右側のロックレバーを下げ、車体のロックを解除。座席部とハンドル部を持ちながら手前に引くように持ち上げたら座席部を押し戻し、ロックレバーを上げて車体をロックすれば、折りたたみが完了する。この間に要する時間は、わずか5秒ほどだ。
「折りたたむ方法は何通りもあるわけではありませんので、まずは折りたたむ方法から決め、デザインしました」と市川氏。こうしたこともあり、設計試作段階のデザインと現在のデザインには大きな違いはないという。
デザイン性の高さや折りたたみの簡便さだけでなく、走行性能なども気になるところ。最高速度は時速30キロメートルだが、4つの走行モードを搭載。スムーズに発進できるものや発進時から力強く走り出すモードなど、状況に応じて選択することができる。
このほかにも、ブレイズスマートEVはオートクルーズや防犯アラートなども搭載したほか、スマートキーを採用している。Bluetoothにも対応しており、カーナビアプリを搭載したスマートフォンを接続すればカーナビとして使うこともできる。
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