クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向
連載
» 2020年05月25日 07時00分 公開

池田直渡「週刊モータージャーナル」:ホンダの決算から見る未来 (1/7)

ホンダの決算は、コロナ禍にあって、最終的な営業利益率のダウンが4.2%レベルで抑えられているので、酷いことにはなっていない。ただし、二輪事業の収益を保ちつつ、四輪事業の利益率を二輪並に引き上げていく必要がある。特に、武漢第3工場の稼働など、中国での生産設備の増強は続いており、中国マーケットへの傾倒をどうするかは課題だ。

[池田直渡,ITmedia]

 5月12日、ホンダの決算発表が行われた。総評としては、減収減益に沈んだ。ただし、念のために申し添えておくと、詳細に見ていけば善戦した形になっており、特に肩を落とす必要があるわけではない。ただ、もちろん課題は課題で存在する。

ホンダのアコード

 台数面で見ると四輪が532万3千台から479万台へダウン。差分が53万3千台で、マイナス10%だ。二輪は2023万8千台から1934万台へダウン。こちらの差分は89万8千台でマイナス2.4%である。評価としては、まあそこそこ波乱含みの結果だといえるだろう。緊急事態ではないが、平穏ではない。コロナの影響が多少あることを考えれば、このくらいで堪えたともいえるし、何事もなかったとは言い難いラインである。

ホンダの2019年度グループ販売台数(ホンダ決算説明資料より)

 ちなみに、当期の決算においてはコロナの影響で、ホンダだけでなく、自動車市場そのものの需要の落ち込みがある。こういうケースではそれを加味しないと実力が測定できない。市場全体の動向を「全体需要」とか「全需」といったりする。コロナによる「向かい風参考記録」的なシチュエーションでは、全需の落ち込みがどの程度あるのかが分からないと、決算の出来が判定しにくい。

 筆者はそれを台数ベースで見て、5%減程度と踏んでいる。論拠の詳細は先週の記事を参照されたし(5月18日の記事参照)。利益など財務指標については、損益分岐点をどの程度超過しているかによるので、全需との関係性は間接的なものになる。

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