木製腕時計をつくった会社に、なぜ3000万円超の資金が集まったのか：北欧スタートアップ「ヴェアホイ」（3/5 ページ）

[小林香織，ITmedia]

デザインの主役は「天然の木」北欧のクールを表現

　「ヴェアホイが目指すのは、北欧デザインの伝統を継承しながらも、普通とは違う一線を画した大胆なデザイン。私たちはこれをNordicCool （北欧的クールさ）と呼び、この哲学を何より大事にしています」（ヤーヌス氏）

（撮影：コーリング 優香）

　ヴェアホイの文字盤は、いずれも「天然の木」が主役であり、これこそ彼らの最大のこだわりだ。くるみや楓といったナチュラルな風合いの木材を全面に使いながらも、カジュアルすぎず、高級感や品の良さが感じられ、10代から60代まで幅広いファンを持つ。

　「木材とステンレスを絶妙なバランスで融合した文字盤デザインが、ヴェアホイならではの魅力だと私は考えています。木材は時間の経過、湿気、熱によって膨張、あるいは縮小する繊細な素材です。トライアンドエラーを重ねる中で、ギリギリまで木材を薄くカットしてステンレスと融合させることに成功し、耐久性とNordicCool を体現するデザインが生まれました」（ヤーヌス氏）

　ヴェアホイの時計は、ユニセックスモデルと女性モデルがあり、男女ペアで身につけることもできる。スタイリッシュな印象を好み、ビジネス用途での人気も高い。

　「私は彼女とペアウォッチにして愛用しているのですが、友人や家族からも好評です。恋人や家族へのプレゼントとして購入してくださるお客様も多くいます」（ヤーヌス氏）