ただし、現状では、システムに乗らない働き方によって成果を出し続けることができるビジネスマンはごく少数派だろう。そんな働き方をしたことがないからだ。
自分の力によって仕事ができるという意識が高まったと言ったが、大半は、ひとりでやるルーティンワークをオフィスではなく自宅で黙々とこなすこともできたというパターンではないかと思う。
そういう意味では、バブル期のような、仕事が溢れて仕方がないといった状況のほうが、むしろ在宅やリモートワークが可能なのであり、現在のように、ある仕事をシェアするといった仕事が足りない状況では、自ら仕事を作り出す能力が必要になる。
在宅だろうが、足を使おうが、1人でやる仕事だろうが、多人数のプロジェクトだろうが、要は、自分自身のスキルを成果に結びつけるかが問題なのであり、最終的な成果を生むまでのバリューチェーンのなかで、自分にできるポジションを固めること、これが何より重要だ。
自分の働き方は自分で決める。ようやくそういう時代に近づいてきたのかもしれない。(猪口 真)
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