元グラビアアイドルが語る、SNSの有名税と誹謗中傷 テラスハウス問題の本質とは専門家のイロメガネ(1/6 ページ)

» 2020年06月16日 07時02分 公開
[古崎瞳ITmedia]

 先日、フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演していた、女子プロレスラーの木村花さんが亡くなるという出来事があった。原因はSNS上での誹謗(ひぼう)中傷ではないかといわれている。この事件については多数の報道があり、放送内容からリアリティショーの問題、SNSの仕組みまで、多数の問題についてさまざまに論じられている。

グラビアアイドルとしてテレビ番組などにも出演した

 筆者は過去に13年間グラビアアイドルとして活動し、現在は芸能人の引退後、セカンドキャリアを支援する仕事についている。アイドルとしての活動期間中、活躍するために、そして生き残るために、ネットをいかに活用するかは最も重要だったと言っても過言ではない。

 芸能活動の現場を知っていて、なおかつ今は距離を取って客観的に見ることもできる。そんな立場から、今回のトラブルを、そして私自身の経験も交えて、芸能人という働き方、芸能人とSNSの関係について考えてみたい。

芸能活動と誹謗中傷は切っても切り離せない関係

 木村さんがSNSでバッシングを受けたきっかけは、番組内での言動だ。

 大切にしていたプレロスの衣装を誤って洗濯機に入れっぱなしにしていたところ、それを同居人の男性が気付かずに自身の洗いものと一緒に洗濯し乾燥機にかけてしまい、衣装が着られなくなってしまった。

 これに怒った木村さんは相手に詰め寄り、さらに帽子をはたくなどかなり激しい言動も見せた。あまりに激しい怒りを見せたことや、自身にも責任があったことから、木村さんに違和感や嫌悪感を抱く視聴者が生まれた。結果的に木村さんのSNSには毎日100件もの誹謗中傷が送られたという。

 芸能人に対する誹謗中傷はあってはならないし無くなるべきだが、このような出来事は珍しくない。誹謗中傷と芸能活動は切っても切れない関係だからだ。私自身、13年間の芸能活動で顔と名前を出し、SNSで発言し続けてきた経験からそう言わざるを得ない。

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