元グラビアアイドルが語る、SNSの有名税と誹謗中傷 テラスハウス問題の本質とは専門家のイロメガネ(2/6 ページ)

» 2020年06月16日 07時02分 公開
[古崎瞳ITmedia]

無意識なクソリプは一番たちが悪い

 私自身の体験も含めて、実際に見聞きした芸能人への誹謗中傷は以下のようなものが多い。

  • 嫌がらせをすることが目的になっている人(いわゆるアンチ)
  • 誹謗中傷していると気付いていない、無自覚に感情を発信する
  • 普通の言葉では印象に残らないと、あえて嫌がることを書く迷惑な「ファンもどき」

 この中で一番厄介なものは、2つ目の無自覚なものだ。一番数が多く、人を傷付けている自覚もないからだ。

 私が一番多くの誹謗中傷を受けたタイミングは、ゴールデンタイムのテレビ番組で「ゴミ屋敷アイドル」として取り上げられた際だ。内容も内容なので多くの方から意見や批判を受けた。

ゴールデンタイムのテレビ番組に「ゴミ屋敷アイドル」として出演した
  • 「お前がゴミ」
  • 「キモい」
  • 「消えろ」

 こんな汚い言葉も多数Twitterのリプライ(相手に通知が行く形でつぶやくこと)として届いた。そんな書き込みをする人のプロフィールも実際に見た。

 特に印象に残ったのが、子供の写真をアップするママのアカウントだ。食事の写真や子供の写真の中に、汚い言葉のツイートが混ざっていた。女子高生と思われるアカウントもあった。学校の話題や友達と撮ったプリクラに混ざって、誹謗中傷が書き込まれていた。

 家族とテレビを見ながら話すような感想を、本人に直接送ってきているのだ。独り言としてつぶやいてくれればいいものを、わざわざ本人のTwitterを検索し、リプとして伝える。なんと迷惑な行為だろう。

 そんな汚い言葉をぶつけるなんてひどい、と思われたかもしれないが、これが当たり前という異常な状況が芸能人のSNSだ。

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