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銀行も前例こえて賛同 「#取引先にもリモートワークを」運動に共感が集まる理由アフターコロナ 仕事はこう変わる(4/4 ページ)

» 2020年06月22日 07時00分 公開
[加納由希絵ITmedia]
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これからはリモートも対面もイーブンに

――リモートでもオフィスでも、自分だけでなく相手も働きやすいようにしよう、ということですね。

山本: リモートワークが絶対ということではありません。企業によっては良い面と悪い面があります。ただ、これまでは対面での仕事が普通で、リモートは「やむを得ず」の位置付けでした。これからはリモートも対面もイーブンです。働く人それぞれの事情や感染状況などによって、働き方を選べる社会にしていかなくてはいけません。以前のイメージに戻るのはもったいない。「今日はリモートなんです、すみません」と謝る必要などないのです。

吉川: 個々の企業の視点では、手続きの電子化を進める一方、長期で在宅勤務をする難しさも分かってきたと思います。ときには、会社の“文化”をつくるためのオフラインの取り組みが必要になるケースもあります。とはいえ、週5日全社員がオフィスに行く必要はないと気付いた企業も多いのでは。今後は、オンラインとオフラインをどう組み合わせるかも課題になると思います。

freee金融事業部 API特命プロジェクト統括部長の山本聡一氏(右)と、メルカリ会長室 政策企画 ディレクターの吉川徳明氏

――新型コロナに関する状況は刻一刻と変わっていきますが、今後はどのように取り組みを進めていく方針ですか。

山本: この取り組みの目的は、制度改革などではなく、共感の輪を広げて「うちも取り組もう」というアクションを生んでいくことです。ですので、この先は感染状況や経済情勢、リモートワークの浸透状況などによって発信する内容は変わっていきます。変わらないのは「新しい働き方を考えよう」という思いです。

吉川: 小難しい制度の話よりも「○○銀行がやっているんなら大丈夫じゃない?」という方が物事は動いていくと思います。今回のコロナの対応によって、変化を受け入れる素地が社会にできたのでは。働く人たちの健康や命を守るというだけでなく、効率化という側面からも電子化を進めるのが望ましいです。さまざまな企業で進むようにサポートしていければと思います。

 今、企業の経営レベルの新型コロナに対する関心は「従業員の安全のための取り組み」から、「環境変化に対応した経営」にシフトしてきています。このアライアンスは手続きの電子化に関することがメインですが、今後は企業間での情報交換なども含めて、経営の関心の変化に合わせた協力ができると考えています。

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