特に強調されているのが、新型コロナウイルス感染拡大防止策として在宅勤務などの対応が進んだ今を社会変革の契機と捉えて、一気に改革を進めるべきだという主張です。
コロナショックの下、社会変革を進めていく機運が高まっている。この機会を逃せば、次の機会はもうないと考えるべきだ。一方、「喉元を過ぎれば熱さを忘れる」「形状記憶合金」と言われるように、すでに元に戻り始めているとの懸念も生じている
一時的に緩和されていた朝夕の通勤ラッシュは、緊急事態宣言解除とともに元に近い状態にまで戻ってしまった感があります。一方、個人の意識は決して元に戻ったわけではありません。『選択する未来 2.0 中間報告』の中で紹介されている「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(内閣府)には、仕事と生活に対する意識変化が顕著に現れています。
通常通り勤務した人の中で、「生活を重視」するように意識変化した人の比率は34.4%と3分の1を超えます。さらにテレワーク経験者だと64.2%におよび、通常通り勤務していた人より30ポイント近くも高くなります。それに対し、「仕事を重視」するように意識変化した人の比率は5%程度と少なく、通常通り勤務した人とテレワーク経験者との間に差異はありません。
整理すると、テレワーク経験の有無にかかわらず、コロナショックによって「生活を重視」するように意識変化した人が大きく増加し、テレワーク経験者に至っては6割を超えるほど顕著だったということです。
このデータを踏まえると、世の中の見え方が変わってきます。
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