日本を変える「テレワーク」
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» 2020年07月22日 07時00分 公開

電子化がボトルネックを解消!:経理業務のテレワーク移行の勘どころ (2/5)

[企業実務]

 そこで便利なのが、ドキュメントスキャナーです。ドキュメントスキャナーは、紙の情報を電子データに変換することを目的とした「エビデンスの電子化専用機器」です。複数枚数の紙を同時に送り込んだ場合にセンサーで察知してストップする機能(重送検知機能)や、斜めに読み込んでも自動的に角度を直す機能など、複合機にはない機能が充実しています。

 1台数万円の機種でも、大きさや厚さがバラバラの紙を、表裏同時に1分間で20枚程度、一度にスキャンできます。

(3)電子データから文字データを抽出

 電子データの請求書などに記載されている「発行会社」「発行日」「請求金額」などの情報を会計ソフト等に取り込む際に便利なのが、OCR(Optical Character Recognition/Reader:光学的文字認識)です。画像ファイルに見えている文字をコンピュータで利用可能なデジタルの文字データ(テキストデータ)に変換する技術です。

 紙を電子データにしたうえで、OCRでテキストデータにできれば、エビデンスの検索も圧倒的に早くなり、財務会計システム等への入力も効率的になるでしょう。

 最近では、OCRの識字率が向上し、請求書の書式が異なっていても人工知能(AI)を利用して会社や日付を自動判別する仕組みが実用化されています。

(4)郵便・配達物への対策

 紙を電子化すれば、いつでも・どこでも・誰でも仕事ができますが、郵便や宅配便でオフィスに配達されてくる紙をスキャンするために、結局出社しなければなりません。この問題に対しては、以下のような対策が考えられます。

[1]自宅への転送

 郵便物が少ない会社の場合であれば、テレワークが必要な期間だけ、オフィスへの郵便物を特定の社員の自宅に転送するように郵便局や宅配便の運送業者に依頼するとよいでしょう。

[2]スキャンして電子保存

 出社して行う業務を、オフィスに届く郵便物を開封してスキャンする作業だけに限定して、スキャンが終了したらすぐに帰宅するようにしてもよいでしょう。オフィスに最も近い社員や派遣社員など、特定の社員に開封・スキャン作業をお願いするなどの対応も考えられます。

[3]配達物処理センターの設置

 工場や営業所などの拠点が各地に点在する場合には、一般的に請求書などがまずは各地の拠点に郵送・配達されるので、各拠点でそれらの紙を電子化するために出社を要請しなければなりません。

 そこで、「配達物処理センター」を設置し、取引先や仕入先に請求書などを各拠点ではなく配達物処理センターを宛先にして発送してもらうようにしましょう。そうすれば、配達物処理センターの限られた人員だけが出社するだけで済みます(図表1)。

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[4]電子データで送付してもらう

 最終的には、取引先などから紙ではなく、電子データでエビデンスを送ってもらうようにすれば、[1]から[3]の作業ボリュームが減っていきます。ただし、エビデンスをメールに添付して送ってもらう場合には、電子帳簿保存法10条の要件を満たす必要があります。

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