新宿駅東西自由通路の開通で、どんな未来が待っているのか東西が、結ばれる(2/3 ページ)

» 2020年07月26日 07時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

実際に東西自由通路を歩いてみた

 先日、新宿駅を通る機会があったので、東西自由通路を歩いてみた。

 まずは西口から東口へと向かった。小田急百貨店の地下にあるエリアは天井が高く、開放感にあふれている。西口改札の東西には自動券売機が並んでいたものの、これらの券売機は閉じられていた。

 もともと改札があったエリアに行くと、急に天井が低くなる。しかし、通路の横幅だけは広く、多くの人が通っても大丈夫そうな感じだ。以前の改札内通路は約17メートルだったが、東西自由通路になって約25メートルに広がった。途中に柱などがあり、見通しこそ悪いものの、この柱は現在工事中となっていて、やがては改善されるはず。その際には、人の少ないときには気分がいいほど反対側まで見通せることになるのだろう。

新しい改札は、西改札・東改札と分かれている(出典:JR東日本)

 新しい改札は、西改札・東改札と分かれ、それぞれから改札内に入って、乗車することができる。「みどりの窓口」や券売機なども設けられる予定だが、その日にあったのは普通の券売機だけで、しかもかつての東口の券売機に比べて台数が減っている。交通系ICカードの時代、「モバイルSuica」の時代となり、券売機は需要が減っているのだ。

 もともと東口改札があったところを通ると、ルミネエスト新宿の地下となり、再び天井が高くなる。東口と西口の商業施設が行き来しやすいのも、東西自由通路のメリットだと改めて感じた。

東口駅前広場イメージ(出典:JR東日本)

 用事をすませ、今度は東口から西口へと歩く。もともと東口改札があった場所に近づくと、「小田急線 京王線 東西自由通路をご利用下さい」の看板が下げられていた。同様の看板を持っている案内の人もいる。

 これまでは中央東口から改札を通り、小田急や京王に乗っていた人に警告を出しているのだ。東西自由通路ができても、これまでとはそれほど距離が変わらないと思われる。

 もともと多く券売機のあった東口改札脇を見ると、撤去され「指定席券売機」だけが残っていた。「みどりの窓口」も、まだ残っている。しかし、いずれ東改札と西改札の間のエリアへと移る。

 通路は広いものの、やはり天井は低い。手を伸ばせば、届くような場所もある。ただ、多くの人が行き交い、東西の移動を行う人が多くいることが目に見えると、このプロジェクト自体の成功は約束されたかのように見える。

 そして西口エリアへと通り抜けた。

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