ノロケツイートがバズって起業! カップル・夫婦向けサービス「ふたり会議」が反響を呼ぶワケすきだよ(3/5 ページ)

» 2020年08月23日 07時19分 公開
[小林香織ITmedia]

12万いいねの夫婦円満ツイートから見えた世間の課題

 そもそも、彼女がパートナシップ事業に着手したキッカケは、夫婦円満のエピソードをつづったツイートがたびたびバズるようになったから。

 18年8月に結婚したことを機に、パートナシップに関するツイートを始めたあつたさん。お互いの価値観不一致に対するユニークな解決策を記したこのツイートには、12.8万いいねと予想以上の反応が。20年8月現在、彼女は約1万人のフォロワーを持つ。実はこのようなパートナーシップにまつわるツイートを始めた裏には、入籍時に抱いた違和感があった。

 「今が一番いい時期だから」「結婚式は一番幸せな日だから」

 周囲からかけられたそんな言葉の数々は、「これから夫ともっと仲良くなりたい」と強く思っていたあつたさんにとって、疑問でしかなかったという。

 「この言葉は、これから仲が悪くなる前提を含んでいますよね。『なぜそんなことを言うんだろう』と単純に疑問だったのですが、その後ツイートへの反響を見て、結婚後のパートナーシップ維持に課題を感じている人がこんなにも多いと知りました。

 よくよく調べてみると、夫婦やカップルで仲が良いことを発信している人はいても、その関係をどうやって維持しているのかまで言及する人はいなくて、良好なパートナーシップ維持の解決策がブラックボックス化していると気づいたんです」(あつたさん)

株式会社すきだよ 代表取締役 あつたゆかさん

 最初は話し合いをサポートする「ふたり会議」ではなく、パートナーと円満に過ごせるコツ、のろけなどをシェアするクローズドの有料コミュニティ「スキ活サロン」から事業をスタート。大学生から結婚15年以上のベテラン夫婦まで、10〜40代の約100人が集った。

 「パートナーと円満な関係を築くノウハウを多くの人にシェアするという、これまでになかった習慣をつくれたことはすごく良かったです。また、『産後クライシス』と言われるように、子供ができた後に夫婦関係が悪化する人が多いのですが、結婚歴が長く子供がいてもパートナーとラブラブな方がロールモデルとして役立つアドバイスをしてくれ、世間のニーズを再確認できる場になりました」(あつたさん)

 現在は、リニューアルして「好きだよラボ」という名称になり、月額2200円(税込)の有料コミュニティとして運営。約70名のメンバーが参加しているそうだ。

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