マーケティング・シンカ論

今秋リリース Appleの「App Clip」は、消費行動オンライン化の“出島”になるリアルから秒速(2/5 ページ)

» 2020年08月27日 08時00分 公開
[中山悠介ITmedia]

Appleのお墨付き

 近年、AppleがiPhone(古くはiPod)というキラーデバイスを通じて世の中に普及させた技術/コンセプトは、App Store、iTunes Store、Siri、Face ID、iCloud、HealthKitなど多く挙げられます。

 Napsterなどの誕生を背景に開始されたiTunes Storeの音楽配信は、人々のコンテンツを楽しむときの行動を変え、今のNetflixやSpotify、DAZNの隆盛につながっています。

 Fitbitなどが先行していた体調/生活習慣のデジタル化においては、AppleのHealthKit導入を契機に普及が進み、デバイス面ではさまざまなスマートウォッチ、サービス面では例えば生活習慣に応じて料率を変更する生命保険などの革新が生まれています。

 近年では2017年に導入された顔認証技術のFace IDが、人々が自分の顔によって自分自身を同定するという行為を普遍化し、今では多くの大手小売業による顔認証決済への実証実験や、金融サービスの本人確認への活用が進んでいます。

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