そもそもアイサイトとは何か? 多分そこから入らないといけない。スタートは確かに衝突軽減ブレーキだった。つまり、事故を回避したり、その被害を軽減するための安全装備である。ここまでは世の中とメーカーの動きはシンクロしていたのだ。自動車メーカーは「どんな条件でも衝突を回避する機能ではありません」とアナウンスし、世の中もそう受け取った。
当時、メディアは「記事でぶつからないブレーキという表現は止めてくれ」とメーカーから再三くぎを刺された。つまりは、クルマはヒトが運転するものであって、衝突軽減ブレーキはあくまでも、バックアップであるという大原則が、絶対に揺らがないように各社留意して情報を流していたのである。
ところが時代と共に、これに高度運転支援(ADAS)が加わる。スバルでいえばアイサイト・ツーリングアシストがこれに当たる(関連記事参照)。細かいことをいえば、以前から装備されていたレーダークルーズとか、速度域限定の操舵アシストなども支援系なのだが、スバル自体が意識的に、基礎的な安全機能と、オプショナルな支援機能を分けたという意味で、ツーリングアシストをターニングポイントとしたい。
安全領域の話は絶対に大言壮語してはいけないのだが、オプショナルなアシスト機能は利便性を追加購入してもらう商品だ。だから機能を過少申告していたのでは、マーケットで勝てるはずがない。
- アイサイト 分かりにくい誠実と分かりやすい不誠実
スバルがレヴォーグに「アイサイト・ツーリングアシスト」を搭載。都内で行われた試乗会でこのツーリングアシストをテストした筆者はとても混乱した。それは……。
- レヴォーグで提示されたスバルの未来
シャシー性能に注力したスバルの改革は、本当にスバルに相応しい戦略だ。すでに何度も書いてきているが、フラット4の余命はそう長くない。CAFE規制の今後を見れば、少数生産の特殊エンジンとして生き残ったとしても、いつまでも主力ではいられないだろう。その時「スバルの走りとは何か?」と問われたとして、このレヴォーグのSGPセカンドジェネレーションには十分な説得力があり、スバルがスバルでい続けられる理由が相当に明確になった。
- 好決算のスバルがクリアすべき課題
今回はスバルの決算が良すぎて、分析したくてもこれ以上書くことが無い。本文で触れた様に、研究開発費は本当にこれでいいのか? そして価格低減の努力は徹底して行っているのか? その2点だけが気になる。
- スバルはこれからもAWD+ターボ+ワゴン
スバルは東京モーターショーで新型レヴォーグを出品した。レヴォーグはそもそも日本国内マーケットを象徴するクルマである。スバルは、日本の自動車史を代表するザ・ワゴンとして、レヴォーグはGTワゴンという形を死守する覚悟に見える。
- 変革への第一歩を踏み出したスバル
新広報戦略の中で、スバルは何を説明したのか? まず核心的なポイントを述べよう。今回の発表の中でスバルが「次の時代のスバルらしさ」と定義したのは、従来通りの「安心と愉しさ」で、その意味において従来の主張とブレはない。従来と違うのは、その「安心と愉しさ」とは何なのかについて、総花的にあれもこれもありますではなく、もっと具体的言及があったことだ。
- スバルよ変われ
スバルが相次いで不祥事を引き起こす原因は一体何なのか? スバルのためにも、スバルの何が問題なのかきちんと書くべきだろうと思う。
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