さまざまな情報を集めるテック企業が、力を入れてきているのがヘルスケアデータの領域だ。アップルはAppleWatchを通して歩数や心拍数などの情報を測定できるようにし、グーグルは2019年11月にウェアラブル企業の米Fitbitを買収する計画を発表した。こうした健康にかかわるデータは、次第にビジネスに活用されようとしている。
8月末には、グーグルの親会社であるアルファベットが保険事業に参入した。傘下のヘルスケア事業会社のVerilyが保険会社を設立、保健事業を推進する。詳細は明らかになっていないが、グーグルが集めたヘルスケアデータを基に保険商品を作成すれば、さまざまな可能性が考えられる。
国内でも、ヘルスケアデータを活用した保険商品が登場した。保険スタートアップのjustInCase(東京都千代田区)は、スマートフォンの歩数計と連動し、歩けば歩くだけ保険料が安くなる医療保険「歩くとおトク保険」の提供を、9月1日から開始した。年齢性別により基本となる保険料が決まっており、そこに身長と体重から計算されるBMI、また前月の歩数によって保険料が割り引かれる。
ボリュームゾーンの基本保険料は月額2000〜3000円程度。そこから30〜35歳男性の場合、割引額は最大で34%、高齢男性の場合は最大で52%もの割引が適用となる。
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