労働力調査(詳細集計)の20年4〜6月期で「非正規の職員・従業員」に分類されている2036万人のうち、「現職の雇用形態についている理由(主な理由)」に回答した1937万人について集計した結果が以下のグラフです。
最も多かったのは「自分の都合のよい時間に働きたいから」という理由で30.0%。次に「家計の補助・学費等を得たいから」で20.6%。この2つだけで過半数に達します。続く3番目が「正規の職員・従業員の仕事がないから」で11.5%、さらに「家事・育児・介護等と両立しやすいから」が11.2%、「専門的な技能等をいかせるから」が8.4%となっています。
このグラフを見る限り、明らかに「ネガティブな理由」といえるのは3番目に挙がっている「正規の職員・従業員の仕事がないから」です。しかし比率は11.5%と少なく、非正規社員として働いている人の大半はポジティブな理由なのです。冒頭で紹介した記事のダンサーの方々も、晴れ舞台で踊るために努力し、チャンスを勝ち取り、心から望んでその職に就いていたはずです。「非正規社員=かわいそうな存在」と一概に決めつけてしまうことには違和感を覚えます。
改めて整理すると、
(1)非正規社員を調整弁として雇用することで正社員や企業は守られる
(2)非正規社員の大半は、ポジティブな理由からその雇用形態を選んでいる
ということになり、正社員と非正規社員を組み合わせて雇用する形態には、一定の合理性があるように思います。しかし、今の雇用システムに問題がないかというと、多くの人があると回答するのではないでしょうか。一見合理的に見える雇用ポートフォリオの考え方ですが、そこには大きな落とし穴があります。それは、そのポートフォリオが、企業側と働き手双方の希望を満たしているとは限らないことです。
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