コロナで変わる「家づくり」 ワークスペースだけじゃない、ヘーベルハウスが提案する“特別な空間”アフターコロナ 仕事はこう変わる(3/4 ページ)

» 2020年09月29日 07時00分 公開
[加納由希絵ITmedia]

「ガレージ」「土間」を楽しむ家とは?

 では、「Life Design Ideas」で提案するのはどのような住宅なのか。

 第1弾の「ワークスペース」は、以前から提案していたスタイルをあらためて発信。「プライベート」「セミオープン」「オープン」の3つのスタイルを基本としている。プライベートは書斎などの独立した個室。セミオープンは腰の高さまで壁を作るなど、完全な個室ではないものの、リビングなどと分かれた仕事空間。オープンは空間を仕切る壁を作らない作業コーナーで、リビングに併設するほか、開放的なテラスなどに作るケースもある。

 ワークスペースのスタイルは、家事や育児とのバランス、リフレッシュの方法など、仕事以外の行動との関係性によって変わる。コロナ禍によって「家にどのようなワークスペースが必要か、実体験をもとに検討できるようになった」(中村氏)ことが大きな変化だ。実際に在宅勤務を経験し、今をしのぐだけでなく、今後も家で働くスタイルが続くという顧客も増えてきた。住宅購入を考えるときに、ワークスペースの重要度は高くなっていきそうだ。

「セミオープン」のワークスペース
「オープン」のワークスペース

 6月に提案を開始した「ガレージ」は、車やバイクの格納庫にすぎなかったガレージを、自分や家族の部屋のように使うというスタイル。趣味に没頭する“秘密基地”のような空間や、家族で体を動かして楽しむ空間、備蓄品や大きめの荷物の置き場所など、使い方はさまざま。もちろん、仕事の合間にリフレッシュしたり気持ちを切り替えたりする空間にもなる。「単なる車庫ではなく、ライフスタイルを体現する場としてガレージを見つめ直す」(同)提案だ。

「ガレージ」の一例。趣味や仕事の空間になる
家族が集まる第2のリビングにも

 第3弾の「土間」は8月から提案を始めた。土間は、家の中にありながらも土足のまま入れる空間。ガレージよりもリビングの延長として捉えやすい一方で、外とのつながりも感じられる。陶芸やガーデニングなど床が汚れる趣味を楽しむ空間や、ペットと過ごす場所など、使い方は幅広い。「壁がなくても、床の素材を変えることで、気分を変えられる。家の中に『間』を作り出す一つの手段」と中村氏は説明する。

「土間」がある家。陶芸などの趣味に没頭するスペースに
家の中と屋外の間のスペースとして活用できる

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