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世界各国で中央銀行デジタル通貨(CBDC)への関心が高まっている。中国ではデジタル人民元のパイロットテストが行われ(記事参照)、2021年には全国展開の予定だ。日本でも、10月に日本銀行が取組方針を公表。21年度には概念実証を行い、その後のパイロット実験も想定している(記事参照)。
世界各国で急速に動き出したCBDCだが、いったいどういうものなのかが分かりにくい。デジタル通貨といっても、銀行預金はいってみればデジタルだし、クレジットカードや電子マネーもある。CBDCとは一体何なのか。
日銀出身で決済分野を代表する有識者である、麗澤大学経済学部教授の中島真志氏に、CBDCが実現したときのイメージを聞いた。
CBDCが実現したときのイメージはこうだ。スマートフォンにアプリを入れ、その中の電子ウォレットにCBDCを入れて残高を管理する。お店に行って支払うときには店側のQRコードを読み取って支払いを行う。
すでにカンボジア中銀が10月末に正式導入を決めたCBDC「バコン」の利用イメージを見ると分かりやすい。銀行口座から入金を行い、アプリ内で残高を管理して、ほかの利用者への送金や、QRコードを使った店舗での支払いが行える。
バコンの利用イメージ(バコンを開発したソラミツの資料より)
これを見ると、PayPayのような民間のスマホ決済サービスとよく似ていることが分かる。一体何が違うのか? 「中央銀行が発行した中銀マネーだということが違う。現金の代替として発行され、現金と同様の機能を果たす」と中島氏は説明する。
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世界各国で中央銀行デジタル通貨(CBDC)への関心が高まっている。第1回では、CBDCが登場したときに、QRコード決済のPayPayのように利用されるイメージをまとめた。ただし、CBDCが競合するのは決済サービスだけではない。金融の基盤でもある銀行にはどんな影響があるのか。
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