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本当に仕事できる? 子連れワーケーションやってみた1泊2日(1/2 ページ)

» 2020年11月21日 09時00分 公開
[斉木愛子ITmedia]
photo 筆者は複業しながら年子男児2人を子育て中

 ワーケーションとは、旅行先で仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を切り替えながら行うという造語だ。エクスペディア・ジャパンが男女400人を対象に実施した調査によると、54%が「ワーケーションという言葉を知っている」と答えた。しかし「ワーケーションをしてみたい」と回答したのは39%にとどまった。「したくない」理由は「仕事とプライベートの切り分けが難しそう」が最多だった。

 筆者を含む子育て世代にとっては、「休暇と仕事時間をどう切り替えるのか?」に加えて「子供と一緒でどう仕事をするのか?」という疑問もあると思う。1歳と3歳の幼児同伴でも、ワーケーションが成り立つのか。実際に試してみた。

著者情報:斉木愛子(さいき あいこ)

フリーランス広報 / JOINS株式会社広報 / 株式会社PRAS取締役、ファイナンス修士(専門職)Master of Business Administration

大学卒業後、大和証券SMBC(現:大和証券)入社、UBS銀行東京支店・Credit Suisseシンガポール支店、フィンテック企業での勤務を経て独立。2019年よりフリーランスとしてスタートアップ企業を中心に広報・渉外支援に携わる。20年1月に株式会社PRASにCFOとして参画、同年10月より取締役に就任し、経営に携わりながらクライアントの広報支援にも従事。現在、企業広報・フリーランス広報・PR会社役員の3枚の名刺を持ち、複業しながら年子男児2人を子育て中

1泊2日で“弾丸ワーケーション”

 筆者の場合、旅行となれば夫、子供と一緒に出掛けることになる。コロナの影響で夫婦ともに在宅勤務を続けているわが家では「そろそろ外食したい、旅行にいきたい」という気持ちが高まり、「Go To トラベルキャンペーン」で東京が対象に含まれたことをきっかけに、家族旅行の計画を立て始めた。

 当初の計画では、純粋な家族旅行で仕事を持ち込むつもりはなかった。ワーケーションに興味はあったが、1歳と3歳の子供が隣にいるなかで仕事をするのは考えられなかった。しかし旅行予定の週末に仕事が入ってしまい、急きょ筆者のみワーケーションをすることになった。

 偶然にも、宿泊予約先の「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」がスキー場のゴンドラを利用し、テレワーク用のプライベートオフィスとして「テレワークゴンドラ」のサービスを始めたので、早速オンラインでゴンドラを予約。1泊2日で“弾丸ワーケーション”を実施することにした。

photo 星野リゾートが提供するテレワークゴンドラ

スケジュールは?

 今回の日程表は次の通り。基本的には家族旅行で、その隙間に仕事時間を確保した。

1日目:

10:00 都内の自宅を出発

10:30-12:00 子供の昼寝中にZoomミーティングに参加

13:00 サービスエリアで休憩。車内で昼食

14:30 ホテル着

15:00-16:00 テレワークゴンドラを利用。夫に子供をみてもらっている間、メールの返信作業

16:30-17:30 子供と敷地内を散策

18:00-19:30 家族で食事

20:00 入浴

21:00 子供が就寝

21:30-23:30 資料作成などの作業

24:00 就寝

2日目:

8:00 起床

8:00-8:30 メールチェック

8:30-9:30 朝食

10:00-11:00 子供がプレイルームで遊んでいる間にメールの返信作業

11:00-11:30 部屋に戻り、Zoomミーティング

12:00 チェックアウト

12:00-13:30 施設内のプールを親子で利用

13:30-14:30 昼食

15:00 ホテルを出発

15:30-17:00 車内で子供たちが寝たタイミングで資料作成

19:00 帰宅

photo テレワークゴンドラ内の様子。利用は無料
photo 客室でのテレワーク風景。部屋には子供用の玩具も用意されていた

宿泊費用、Go Toトラベル補助金額は?

 今回の旅行で、実際に働くことができた時間は2日間で8時間。この時間をどう捉えるかは個人差があると思うが、筆者は「子連れでも意外と働く時間を確保できた」という感覚だった。

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