ハイテクの強さとともに、21年の世界市場はいわゆる“ゴルディロックス”、適温相場になると見る。ゴルディロックスを見込む理由の1つは、先のITセクターでの構造調整だ。2つめには低金利を挙げる。
「物価が上がらない状況の中では、(中央銀行は)低金利を維持しなくてはいけない。低金利に最も恩恵を受けるのはハイテク株」
3つめには、コロナ対策の補助金や給付金などによる過剰流動性だ。現金と預金を合わせたいわゆる「M1」は、これまでの歴史でなかったほどに積み上がった。企業や個人の銀行口座には、かつてないほどのお金が入っている状況だ。
「行き場のないM1(マネー)がたまっている。このお金を株式に投資するのか、モノを買うのか。消費が本格的に戻らないのであれば、このお金は株式に流れるのではないか」
ただし、21年の後半は不透明だ。4〜6月のタイミングで、世界経済の回復や、ワクチンの浸透など市場の牽引材料が出尽くす見込み。「好材料が出尽くすのが4〜6月の時期だとすると、お金は1〜3月に動く。1月にはIMFが新しい見通しを出すなど、カタリスト(触媒)が集まりやすい局面にある」からだ。
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コロナ禍で産業構造は変化しているのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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