コロナショックで一時は大幅な減産に見舞われた自動車業界だが、第2四半期以降は移動手段にクルマを使う機会が増えたことも影響してか、業績を大幅に回復している自動車メーカーもある。だがコロナの第3波やウイルス変異などのマイナス因子もあり、楽観視はまったくできない。2021年以降、世界の主要自動車メーカー同士の関係は、EVへのシフトも含め、さまざまな思惑により大きく変動する可能性がある。
世界の主要メーカーのアライアンスについて、現状を今後の課題を考えるとき、忘れてならないのが日産・三菱・ルノーのアライアンスの行く末だ(写真提供:ゲッティイメージズ)
- 電動化の主役は完成車メーカーではなくサプライヤーだ!
菅政権による自動車の電動化規制に注目が集まっている。カーボンニュートラルによる電動化規制は世界中に広がっており、自動車業界を大きく揺るがすことになるだろう。そして、これまでの動きから見えてくるのが主役交代だ。今後は、完成車メーカーからサプライヤーへ、主役がシフトすると考えられる。
- 果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか?
人間不要の自動運転はレベル4、レベル5と呼ばれる。しかし、現状は機械とドライバーのハイブリッドであるレベル2とレベル3が射程に入ってきたところだ。しかし、このレベル3はさまざまな問題を抱えている。そのため、実用化についてもメーカーによって方針は大きく異る。
- 「技術の日産」の魂は、死んでいない アライアンスの行方は?
日産自動車経営陣の新体制が固まった。3頭体制への期待は高いが、その周囲の役員の間にはさまざまな思惑がうごめいているという情報もある。日本とフランスの国策企業というプライドが、足を引っ張りあっていくなら、良いクルマやサービスも生まれない。
- 新燃費規程 WLTCがドライバビリティを左右する
ここ最近よく聞かれるのが、「最近の新型車ってどうしてアイドルストップ機構が付いてないの?」という質問だ。全部が全部装備しなくなったわけではないが、一時のように当たり前に装備している状況でなくなったのは確かだ。それに対してはこう答えている。「燃費の基準になる測定方法が変わったから」。
- 自動車メーカーを震撼させる環境規制の激変
「最近のクルマは燃費ばかり気にしてつまらなくなった」と嘆いても仕方ない。自動車メーカーが燃費を気にするのは、売れる売れないという目先のカネ勘定ではなくて、燃費基準に達しないと罰金で制裁されるからだ。昨今の環境規制状況と、それが転換点にあることを解説する。各メーカーはそのための戦略を練ってきたが、ここにきて4つの番狂わせがあった。
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