クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

圧倒的に正しいEV登場池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/6 ページ)

» 2021年01月11日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

 ちなみに、トヨタでは、前面衝突だけでなく、独自に側方および後方衝突の場合のエネルギー分散構造を採用しているが、それについてのテスト実施の有無は発表していない。ただし、そこは責任感の強い日本の自動車メーカーだけあり、歩行者保護の技術などこれまでのクルマで培ってきた技術が採用されている。

充電は100Vと200Vに対応。特別な電力契約や新たな設備投資をしなくても充電が可能。ただしその場合の充電時間は約16時間。200Vを導入すればこれが約5時間で満充電にできる

 同様に、車両(昼夜)、歩行者(昼夜)および自転車運転者(昼間)を検知可能なプリクラッシュセーフティと、低速走行時における壁などの障害物との衝突回避または被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナーなど、ほぼ最新のシステムを採用している。もちろんトヨタはもっと高度なADASシステムも持ってはいるが、法人需要にとってリスクを抑えつつコストの上昇を許容限度内に収めるバランスポイントを見定めての装備だと考えられる。

 カーボンニュートラル達成の見地から見ても、稼働率の低い個人所有のクルマより、毎日酷使される営業車が排出する炭素を削減した方が、高い効果が得られるだろう。

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