利点はそれだけではない。筆者はマツダの2.2ディーゼルユニットはマツダのベストユニットだと常々いっているのだが、これはかなりトルキー、つまり力のあるエンジンである。そういう力のあるエンジンと、ドライバーのイメージを近づけるためには、ペダルの重さが効いてくる。重いペダルの方が、よりトルクの大きい機械を運転している感覚とシンクロしやすいのだ。
ということで、17年にデビューした時に乗って、W124型のベンツを思い起こさせたCX-5は、アクセルペダルの重さもまた往年のベンツみたいになった。それは当然褒め言葉である。
そしてコモンアーキテクチャーにアクセルペダルの重さに関するノウハウが追加された。この最も第7世代に近い二代目CX-5をもって、第6世代全部が大丈夫と決めるのは早計だと思うが、裏返せばこれがダメなら状況は絶望的になってしまう。ひとまず第一関門はクリアした。筆者はそう思っている。
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
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