新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、飲食店が苦戦している。帝国データバンクによると、2020年に飲食店が倒産したのは780件で、過去最高の水準だという。営業中の店は「このままではイカン。なんとかせねば」ということで、テークアウトを始めたり、デリバリーを試みたり。あの手この手で売り上げを確保しようとしているなかで、記者が街中で「増えたなあ」と感じているモノがある。ウーバーなんちゃらと書かれたカバンのことではない。キッチンカーである。
キッチンカーのなかでも、個人的に気になっているのは株式会社Mellow(東京都千代田区)が展開する「SHOP STOP」だ。2016年に、キッチンカーと空きスペースのマッチングサービスを始めたところ、登録する飲食店が伸びに伸びている。20年1月には700店を超え、4月に緊急事態宣言が発出。街中で人の姿が激減したこともあって、「さすがに頭打ちでしょ」と思われたが、なんのその。その後も、ぐんぐん伸びていって、12月に1000店を突破したのだ。
「ふむふむ。伸びているのはよーく分かったけれど、そのMellowっていう会社はどうやってもうけているの?」と思われたかもしれないので、簡単にご紹介しよう。マッチングを行うMellowは、出店料としてキッチンカーを運営している会社(または個人)から売り上げの15%を受け取り、その3分の1に当たる5%を空きスペースを所有しているオーナーに配分する。店の売り上げが伸びれば、土地のオーナーも潤う。結果、Mellowの収益も伸びるという“三方よし”の仕組みだ。
それにしても、なぜ同社に登録しているキッチンカーは増えているのか。その秘密について、同社でSHOP STOP事業を担当している向剛志さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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