良質な眠りを得ることは、活力、認知機能、仕事のパフォーマンスの向上につながるだけでなく、精神的や肉体的な疲れを修復させるのに重要だ。それがビジネスパーソンには生産性に直結する。
そして時に、よい睡眠によって活力がみなぎっているかどうかは、リーダーに頼り甲斐があるかどうかの象徴として利用されることもある。例えば、20年の米大統領選挙では、ドナルド・トランプ前大統領がジョー・バイデン候補のことを「Sleepy Joe(眠そうなジョー)」と発言して、相手を頼りない存在にしようと戦略的に印象づけていたのは記憶に新しい。
ちなみに、トランプ氏の平均睡眠時間は4時間ほどで、ショートスリーパーだと知られている。理想的な成人の睡眠時間は、7時間から9時間と言われているため、4時間睡眠はかなり驚異的ではある。また、私たちの多くが平均6時間程度しか睡眠を取っていないのが実体で、睡眠時間が十分ではないようだ。
さまざまな事情があって睡眠時間が十分に取れないのは理解できるが、そろそろ睡眠の習慣を変えていくタイミングなのではないだろうか。コロナ禍で仕事の環境や生活が、半ば強制的に変化するなか、ビジネスパーソンだけ変わらずにいることは難しいのかもしれない。
もちろん、睡眠時間がすべてというわけではない。睡眠の質も重要だ。新型コロナで変化している生活環境に合わせて、これまで後回しにしてきた睡眠の環境をアップグレードさせてはどうだろうか。それがビジネスの生産性などにも結びつく。
コロナ不眠症がもたらすネガティブな影響に、目をつむってはいけないのである。
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