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過去2回の緊急事態宣言で働き方はどう変わった?原則テレワークは減少

» 2021年05月27日 12時10分 公開
[季原ゆうITmedia]

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ライフスタイルや働き方は大きく変化したが、過去2回の緊急事態宣言時での働き方はどのように変化したのか。Web会議システムを提供するブイキューブ(東京都港区)の調査によると、約8割が「Web会議の頻度が増えた」と回答したことが分かった。

過去2回の緊急事態宣言で働き方は変わった?(画像提供:ゲッティイメージズ)

 出勤形態について第1回、第2回の緊急事態宣言期間で比較すると「原則テレワーク」で働く人は1年で約15ポイント減少。一方で「テレワークと出社併用」「原則出社」で働く人はそれぞれ10.8ポイント、3.8ポイント増加していた。

緊急事態宣言期間の出勤形態は(ブイキューブ調べ)

 オフィスの自席または(会議室以外の)フロア内でWeb会議をしたことがあるかどうか尋ねた。その結果「ある」と回答した人は第1回で66.7%だったのに対し、第2回では71.2%と増加傾向となった。

オフィスの自席または(会議室以外の)フロア内でWeb会議をしたことがあるか(ブイキューブ調べ)

 理由を聞いたところ、第1回、第2回ともに「会議室が足りないから」が4割超でトップとなった。次いで「会議室を1人で専有するのは気が引けるから」(第1回:28.6%、第2回:30.0%)、「会議室への移動時間がかかるから」(21.9%、23.0%)が上位となった。Web会議の頻度が増加したにもかかわらず、会議室不足の問題に対して1年間解消されていない現状がうかがえる。

オフィスの自席かフロア内でWeb会議をした理由(ブイキューブ調べ)

 また、自席でWeb会議をする人をうるさいと感じた経験の有無を聞くと、いずれの期間でも約半数の人がうるさいと感じていた。

 ニューノーマルな時代でオフィスに期待することは、「ソーシャルディスタンスが確保されている」が49.4%で最多となった。次いで「Web会議用のスペースがある」(44.4%)、「ディスプレイや椅子などのハードが整っている」(42.8%)と続いた。コロナ禍で働き方の変化が著しい中、オフィス環境における要望にも新たな傾向が出てきているようだ。

ニューノーマルの時代でオフィスに期待すること(ブイキューブ調べ)

 調査を行ったブイキューブは「変化する働き方によりオフィス内の場所に関する物理的・心理的な課題を感じる人が多数いる一方、オフィス環境はその変化に追いついていない」と指摘する。

 調査は、4月にインターネットで実施。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のいずれかに居住し、第1回・第2回の緊急事態宣言期間中に月1回以上のWeb会議を行っていた会社員498人を対象とした。

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