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40%暴落のビットコイン ユーザーの反応は? GMOコイン石村社長に聞く(2/4 ページ)

» 2021年06月09日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

ユーザーの仮想通貨との向き合い方は変わったのか?

仮想通貨の長期保有を想定しているユーザーが増加傾向にある。しかし実態はどうなのか。

石村氏 いわゆる「ガチホ」、保有し続ける人がけっこういる。XRP、ネムなどには一定のファンがいて、いつまでも持ち続けるという声も聞く。

 一方、マーケットの盛り上がりもあり、ほかのアセットには見られないような10倍、100倍という値動きが、一般の人にも耳に入るようになった。こうした盛り上がりの中で、新しく入ってくる人は、値段をあまり気にせず現物を持つようになっている。そういう層に長期保有がウケている。新たなアセットクラスという位置づけだ。

 ビギナーの人の中には、ほかの投資をしてない人もけっこういるが、株や為替取引をやっている人でも無視できない存在になってきている。値上がり、値動きが大きいので、ちょっとくらいは乗っておこうかなと、資産の数%でもちょっと足を入れておこうという感じだ。投資に関して感度の高い人が来ている。 

 以前は、別世界の一部の人とか、よく分からないけどお遊びだとか、マニアの人が触っている雰囲気があったが、だいぶ仮想通貨が一般に浸透してきている。 

GMOコインの顧客属性。株式や為替FXよりも年齢層が若い

FXユーザーと仮想通貨ユーザーの重なり具合は小さいようだ。中期で見た場合、FXから仮想通貨にユーザーが移動しているのか、それとも異なる目的で使っているのか。

石村氏 FXから移ってくるのではなく暗号資産ユーザーは単純に増えている。新規で始める人にとって株やFXはハードルが高いが、暗号資産はもう少し裾野が広く、マスに増加している感触だ。数百円からできるので入りやすいという部分があって、初めて投資をする人が入ってきている。金融、金融していないところがある。

 株式取引やFXは、真面目でリテラシーを要求されそうだが、暗号資産は広く訴求するような広告などがあって、入りやすい。雰囲気はお手軽感も出てきている。10万円、100万円ではなく、1万円くらいでやってみようという感じ。

 投資先も、以前はビットコインが8割以上だったが、割合も変わってきた。

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