2年で3万台が売れた! スマホ操作の聴覚サポートイヤフォンが好調なワケ3万円で高機能(5/6 ページ)

» 2021年06月30日 12時58分 公開
[小林香織ITmedia]

加齢性難聴の母が片耳・両耳で試してみた

「オリーブ スマート イヤー」は、やや大きく存在感はあるが、補聴器には見えない(筆者撮影)

 今回、中等度難聴を患う筆者の母が「オリーブ スマート イヤー」を数週間試着し、聞こえ方の変化も取材した。同製品は片耳タイプだが、ユーザーの中には2点購入し両耳に装着して利用する人もいるそうで、片耳と両耳どちらも試してみた。

 高齢者にとって最初の難関は、ブルートゥースの接続と音の調整。73歳の母にはブルートゥース接続が難しかったようで、初期設定は同居家族がサポートしたが、音の調整は自身でも行えた。まずは片耳に装着して利用したところ、明らかに聞こえ方の変化が現れたそうだ。

 「静かな部屋でテレビを鑑賞する際、今までまったく聞き取れなかった10以下の音量が聞き取れるようになりました。やや騒がしいファミレスで友人と食事をしたときも、体を前のめりにすることなく、相手の声が聞き取れました」(筆者の母)

 最初の1週間は自分の声が響くなど違和感があったが、何度か音を微調整するうちに、ちょうどいい聞こえ方になったとのこと。興奮気味に「よく聞こえる!」と話しており、確かな変化を実感できているらしい。

ITにうとい母でも、さくさくアプリを操作できていた(筆者撮影)

 続いて両耳に装着した際の変化も聞いた。

 「片耳よりも確実によく聞こえます。静かな部屋だと音量を2まで下げてもテレビの音が聞こえるほど。これまでは周囲の迷惑を気にして字幕だけにしていた夜間のドラマ鑑賞が、音ありで楽しめるようになりました」(筆者の母)

 聞こえ方には非常に満足しているが、歩いたり、しゃべったりすると耳から外れそうになる不安定さだけ唯一気になると話していた。ただ、イヤーキャップは複数サイズが同梱されており、サイズ調整は可能だ。母の場合は耳の穴が小さいようで個人差もあるかもしれない。

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