では、なぜコラボする対象が『おジャ魔女どれみ』だったのか。『おジャ魔女どれみ』シリーズは1999年から2003年にかけて放送されたテレビアニメで、最高視聴率は13.9%を記録するなど女児からの高い人気を誇った。20年11月には20周年記念として新作映画『魔女見習いをさがして』が公開。販促は映画公開に合わせたタイミングで実施された一方、コラボを決めたのは別の理由が大きかったと北條氏は明かす。
「20代の女性といっても、東京の丸の内で働くOLや、アウトドアが好きな方など、さまざまなライフスタイルや趣味を持った方がいます。タイプ別にコミュニケーションをとる方法では、全ての人にアプローチするのは難しくなります。ターゲットを細かく意識してメディアやプラットフォームごとに広告のクリエイティブを作り分けた経験もありますが、その時は一定の効果はあったものの、私の作業工程が大変な数になりました。
この課題をどうすれば突破できるのかを考えた時に、浮かんだアイデアが生活者に共通する『幼少期の体験』でした。ターゲットが多様化していても過去をさかのぼることで共通の体験が浮かび上がってきます。いろいろな20代の方が幼少期に体験したことと重ねて訴えることができれば、ワンメッセージで全ての20代の女性に届けることができるのではないかと考えました」
マーケティング部では調査会社に依頼して、20代女性にとっての懐かしのキャラクターをアンケート調査した。その調査で最も多く名前が挙がったのが『おジャ魔女どれみ』だったのだ。
「ちょうど20周年で映画の公開も控えていたので、いいタイミングにも恵まれてコラボが実現できました」
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