2025年の大阪・関西万博で、鉄道の路線図はどうなるのか杉山淳一の「週刊鉄道経済」(6/6 ページ)

» 2021年09月18日 08時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]
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万博の注目は「空飛ぶクルマ」

 新技術の祭典「大阪・関西万博」の会場内交通はどうなるか。こちらは3種類のモビリティが計画されている。

  • 外周トラム:会場の外周道路を巡回し、東西のエントランスと屋外イベント広場などを結ぶ乗り物。車両の定員は数十人。
  • 小型モビリティ:会場内の街路を主に走る。高齢者や障がい者等の移動制約者の移動をサポート。車両の定員は最大数人。
  • 空飛ぶクルマ:先進的なモビリティを体験するために導入する。離着陸ポートは会場西エリアの1カ所のみだから、この計画のままだと遊覧飛行体験になりそうだ。会場東側や夢洲北端の船着き場と連絡すると面白そうだ。
万博会場内の交通計画(出典:2025年日本国際博覧会 基本計画

 これ以外の乗り物は、参加企業などのパビリオンが提供するかもしれない。先進モビリティについては自動運転バス、パーソナルモビリティの話題が多く、大阪・関西万博の出展も道路交通が多くなりそうだ。

 鉄道、あるいは鉄道らしきモノがどのようなカタチで提案されるか興味深い。阿佐海岸鉄道で導入されたDMVのデモンストレーションや、近鉄がもうひとつ取り組むフリーゲージトレイン、米国からハイパーループが持ち込まれ、試乗ができたらいいなと思うけれど、どうだろう。

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。


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