ANAグループの全日空商事(東京都港区)が9月21日、ヤフーが運営するネットオークションサービス「ヤフオク!」内に「SorANAka(ソラナカ)ヤフオク!店」を出店。ANA機で使用していた部品やエアライングッズをオークション形式で販売する。両社にとって初めての取り組みだというが、なぜヤフオクで航空機部品を販売することになったのだろうか。
同日から第1弾として、ANAオリジナルの「国際線ファーストクラスモックアップシート」と「ボーイング 777-300ER ウインドウフレーム」を出品。オークション入札可能期間は26日までで、入札開始価格は「ボーイング 777-300ER」にちなみモックアップシート7730円、ウインドウフレーム773円とした。
モックアップシートとは、機能性や快適性の技術検証や新シートのお披露目イベントなどで使用する模型のこと。実機から取りおろしたシートではないものの、機能面はほぼ同じ仕様となっている。重さは約400キロで、テーブルや収納スペースなどは実際に稼働する。
また「ボーイング 777-300ER ウインドウフレーム」は、同機の新造機のファーストクラス、ビジネスクラスに設置しているもの。通常のウインドウフレームは手動で日よけを開閉するが、同モデルは窓の下にあるボタンを使って自動で開閉できるタイプだ。
通常、窓枠の多くは修理や整備をして繰り返し使用するためストックとして保管される。しかし今回出品するものは、実機から取り下ろしたのち工場から「修理不可」として戻ってきたものだという。全日空商事の担当者は、修理不可となるものはほとんどないと話す。航空機ファンにとっては購入できる“貴重な機会”になるのかもしれない。
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