――シリーズ化とともに、パッケージを一新しました。これまではプラスチック製でしたが、リサイクルペーパーを使った紙の箱に。プラスチックは製品を見せる部分にしか使っていなくて、結果、使用量は従来のモノより8割ほど削減したそうで。
片山: パッケージは、20年以上前から変えていないんですよね。プラスチック削減の動きはさまざまところであって、紙のストローを導入したり、紙の袋に変更したり。こうした中で、当社でも取り組めることはできないかと考えまして、シリーズ化にあわせてプラスチック製のパッケージを見直すことにしました。
紙の箱を使うことにしたのですが、そこから試験が始まりました。商品は店内に並べるので、太陽の光が差し込むかもしれません。というわけで、光をあてて変色するのかどうか、といった耐光性を調べました。また、耐久性の試験も実施しました。パッケージに入れた状態で、衝撃に耐えることができるのか。高いところから落下させるわけですが、全製品を調べなければいけません。
CASIO Collectionは全128製品を扱っていますが、そのときはまだ絞り切れていなかったこともあって、200ほどの時計を落とすことに。「問題はないか?」「壊れていないか?」といった検証は、1年ほどかかりました。
――若い人と話をしていると、環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)に興味をもっている人が多いなあと感じるのですが、そうした層と環境に配慮したパッケージは相性が良さそうですね。
畠: SNSで「チープカシオ」という言葉が生まれたように、CASIO Collectionのことを「カシコレ」と呼ぶ人が増えればいいなあと思っています。もちろん、そういったワードは会社側から提案するのではなく、口コミで広がっていくことが理想ですね。
(終わり)
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