――ライバル企業も次々と新型デバイスを投入しています。また、加熱式たばこの国内市場では競合他社に遅れをとっている現状です。その点はどのように受け止めていますか?
当社の加熱式たばこのシェアは残念ながら3番手で、その点は真摯に反省しなくてはいけないと思っています。
フィリップ モリスさんのIQOSが出てきたのが2014年の下期でした。現在、日本市場で加熱式たばこが占める割合は全体の3割程になっていますが、正直その時点でここまで大きくなるとは想定していませんでした。
当社が初めて高温加熱型のデバイスを出せたのが19年。その時他社はすでに「第2世代」「第3世代」の製品を投入していましたので、当社はだいぶ遅れをとっていたと思います。
今回のPloom Xは、19年に発売した初代の「Ploom S」、昨年出した「Ploom S 2.0」に続き、当社が発売する3番目の高温加熱型デバイスです。Ploom Xでは、二つのことを大きく進化させたいと思い開発を進めました。
一つは「吸いごたえ」です。たばこは嗜好(しこう)品なので、お客さまに満足していただける味を提供することが重要と考えています。以前発売していたPloom S 2.0は、他社製品と比べ吸いごたえが物足りないという声を頂いてました。Ploom Xでは、空気の流れに着目した新しい加熱技術HEATFLOW(ヒートフロー)を搭載し、吸いごたえを向上させることにこだわりました。
もう一つは、お客さまに「うれしくなるような経験を提供したい」という点です。
例えば、スタイリッシュなデザインや使い勝手など、お客さまの経験としてより良いものを実現したいと考えていました。使い勝手としては、加熱温度を引き上げた一方で、加熱待ち時間を短縮。1本あたりの使用可能時間を伸ばすことに成功し、約5分間としました。
デバイスの開発では「コロナ禍」と「半導体の調達問題」という二つのハードルがありました。平時でも製品開発・製造はすごく大変なことなのですが、これらを乗り越えて当初の計画通りに商品を出せたのは、開発・製造部門の努力があったからだと思っています。
――7月の発売後、販売状況はどうですか?
デバイスやスティックの販売は当初の計画よりも上回っていて、かなり手応えを感じています。また、お客さまからも「すごく吸いごたえが上がっていいよね」とか、「すごくスタイリッシュなデザイン」「5分間連続して吸えるのはうれしい」といったポジティブな声を多くいただいています。
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