仮想通貨取引所がショッピングモールだとすれば、むき出しのブロックチェーンの世界は、怪しげな裏通りも存在する繁華街のようなものだ。秋葉原の裏通りのように掘り出し物や最新ハイテク技術の結晶も見つかる。その一方で、怪しいブツやほぼ無価値のブツも並んでいる。買うかどうかは自己責任だ。JPYCは、このような世界を覗(のぞ)いてみるためのツールといえる。
発行額約3億円のJPYCは、金融経済の基準で見ればまだまだ小さな存在かもしれないが、日本在住の人々がブロックチェーン経済圏で使える日本円建てのデジタル資産としてはトップを走っている。秋葉原の電気街が日本のマイコン、パソコンの文化に大きな役割を果たしたように、新たなイノベーションがJPYCとブロックチェーンから生まれてくるかもしれないのだ。
- 一般向け日本円ステーブルコイン、JPYCoin(JPYC)がリリース 1億円分発行
日本暗号資産市場(東京都港区)は1月27日、日本円に価値が連動したいわゆるステーブルコイン「JPYCoin(JPYC)」を1億円分発行し、一般に販売を開始した。
- イーサリアム2.0の足音 あなたが知らないブロックチェーン最前線
2020年8月4日、イーサリアム(Ethereum)の次世代版であるイーサリアム2.0の公開テストが始まった。イーサリアムは有力な暗号通貨であり、同時に有力なブロックチェーン技術のひとつだ。その技術の世代交代が始まろうとしている。
- ビットコイン離れ進む? 人気の仮想通貨に変化の兆し
仮想通貨の代表格といえばビットコインだ。すべての仮想通貨の起源であり、最も信頼されているものだ。しかし、2021年は絶対的王者であるビットコインが相対的に弱くなった年でもある。
- 仮想通貨の1年を振り返る 770万円最高値更新への道のり【前編】
仮想通貨にとって、2021年は復活の年だったと言えるだろうか。ビットコインの価格は770万円を超え、過去最高値を更新した。この1年、仮想通貨周りでどんなことがあり、そして22年はどうなるのか? ビットバンクの廣末紀之CEOと長谷川友哉マーケットアナリストの解説を元に、この1年の動向を振り返る。
- 「暗号通貨」の看板を下ろしたLibraの勝算
国際的な送金・決済ネットワークを目指すLibra協会は、2020年4月に大きなピボット(方針転換)を行った。「暗号通貨」(cryptocurrency)の看板を下ろし、「決済システム」(payment system)となったのである。ローンチはまだ先のことだが、Libraはゆっくり成長して国際的な決済ネットワークの世界のゲームチェンジャーになるかもしれない。
- デジタル通貨とはいったい何なのか 国内普及の突破口
ブロックチェーン技術を使った新しいカテゴリーの「お金」であるデジタル通貨への期待が世界中で高まっている。電子マネーやキャッシュレス決済アプリと「デジタル通貨」の本質的な違いは何か。そしてデジタル通貨を日本で登場させる上での突破口とは?
- 「公共のデジタル通貨」 ビットコインでもCBDCでもない挑戦
ビットコインの「政府から独立したマネー」という挑戦は、通貨とは何か? という根本的な問いを世に投げかけた。民間のFacebookが進めるLibraをはじめ、地域デジタル通貨の提案、さらには法定通貨自体のデジタル化(CBDC)まで広がりを見せている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.