現在、世界的に難聴者が増加傾向にあり、WHO(世界保健機関)は、程度は別として50年までに25億人近くが難聴になると予測している。広がる"聞こえ”の課題を踏まえ、同社では世界展開も見据えているという。
「初期段階の目標として、25年までに累計100万台の突破を目指しています。23年には米国進出が決まっており、それを皮切りに世界各国へと展開していきたい。現在、PCT(Patent Cooperation Treaty)世界特許、及び台湾での特許を出願しており、世界初の技術としてPRしていく予定です」(山地氏)
また、B2Bの戦略については、従来のスピーカー型の製品販売ではなく、他社製品へのビルトインに注力したい意向を示した。
「テレビやAIスピーカーなどの家庭用製品のほか、バスや電車といった公共交通機関まで、幅広い製品に曲面サウンドを搭載できると考えています。市場を海外に広げれば、無限のビジネスチャンスがあります」(山地氏)
筆者の母は中等度の難聴を患っており、イヤフォンタイプの集音器を使ってテレビを見ている。音は聞き取りやすいようだが、充電や取り外しの手間、長時間使用による不快感などの理由から、自宅で長くイヤフォンを装着するのに課題があるようだ。母のような難聴の当事者、あるいは一緒に暮らす家族にとって、ミライスピーカーは画期的な製品であり、将来的により多くのシーンで役立つことが期待される。
写真提供:サウンドファン
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