台湾パイナップルの成功に続き、アテモヤも前評判は上々だが、一方で、普及には越えるべきハードルも待ち受ける。
1つは、冷凍入荷による扱いの難しさだ。
高級スーパー、紀ノ国屋の果物仕入れ担当者は「商品としてとてもいいが、冷凍のため品質的に扱いが難しい」と話す。「やはり新鮮な生の商品を扱いたいのが本音だ」と明かす。高級スーパーの成城石井の担当者も「冷凍での入荷になり扱いが難しい」と回答した。
また、知名度の低さや、安定供給の面も今後の課題だ。パイナップルのように誰もがイメージできる果物ではないため、PRが難しい。生産量が少ない高級フルーツでもあるため、台湾でも食べたことがない人が多いという。
台湾貿易センター東京事務所は現在、販路拡大を目指してスーパーマーケットや百貨店などと商談を続ける。カットした冷凍アテモヤを小分けにして袋に包み、500円以下の手頃な価格帯で、3月〜4月にかけて店頭での販売を目指す。まずは日本への輸出量2000トンを目標にし、認知度アップにつなげていきたい考えだ。
果たしてアテモヤは、台湾パイナップルに続く新たな「台湾ブーム」の主役となれるのか。今後の市場動向から目が離せない。
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