それでも謝氏が提案した「育休延長」「男性の育休取得」「育児手当」は、日本でも段階的に導入されており、比較的オーソドックスな内容といえる。
一方、全人代代表で経営者の周燕芳氏による「大学院生の結婚と出産を奨励する」提案は、SNSのウェイボ(微博)でトレンド入りし、記事に5万件を超えるリプライが寄せらるほど炎上を招いた。
中国は学歴社会が苛烈で初任給や生涯年収にも大きな差がでる。加えて「男性に比べて不利」と考える女性の方が学歴を追求する傾向があり、大学院進学率も高い。
それが当事者の晩婚に直結し、親にとっては教育費の負担になっており、中国政府が昨年、教育全体の規制に乗り出したほどだ。
周氏が提案した「大学院在学中の出産奨励」は、女性の学歴・キャリア志向の高さを念頭に置いた提言ではあったが、普通に考えれば本来の目的である「学業」とその先にある「就職」と矛盾しており、SNSでは以下のようなコメントが殺到した。
- 深夜遅くまで論文を書いているのに、加えて赤子の面倒を見ろというのは、女に死ねというのか
- 大学院だって入学してすぐ妊娠・出産するかもしれない女性を合格させないだろう
- 学生結婚・出産となったら、生活費はどうするの
- 在学中に出産すれば就活は無理だろう。勉強した意味がなくなり、女性は学業を諦めろと言っているようなものだ
周氏の提言内容を伝えた投稿には、5万件以上のコメントが殺到した(ウェイボより)
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