転換期迎えた中国の「自粛のダブルイレブン」、それでも販売額は過去最高浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(1/5 ページ)

» 2021年11月12日 12時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

 中国のECセール「ダブルイレブン(独身の日)」が終わった。

 例年なら11月11日に日付が変わった途端、華々しいイベントが始まり、業界首位のアリババが「1分で売り上げが●●億元突破!」「午後●時に前年のGMV(流通総額)を超えた」と実況中継を続けるのだが、今年はイベントも数字の発表もほとんどなく、「全く盛り上がらないダブルイレブン」といわれていた。

 アリババは最終的な販売額すら発表しないという噂も広がっていたが、12日1時すぎ(現地時間、以下同)、ECモール天猫(Tmall)の期間中のGMVが5403億元(約9兆6400億円)だったとリリースが発表された。

 ふたを開けてみれば今年の販売額も過去最高を更新したわけだが、それでも今年のダブルイレブンは異例尽くしであり、中国のプラットフォーマーが転機を迎えたことは間違いない。

今年のダブルイレブンは習主席の演説が公開さるなど自粛ムードが漂っていたが、ECモール天猫の期間中のGMVが過去最高を更新したと、12日の1時すぎに発表された(写真:アリババ日本法人の11月11日付けプレスリリースより)
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