中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)と国政助言機関である全国政治協商会議(政協)が閉幕した。
ウクライナ情勢、経済成長、そしてコロナ対策と課題山積みの中で、特に国民の関心が集中したのは少子化対策だった。
長く続いた一人っ子政策を廃止し「3人目容認」に舵を切った中国は、不妊治療の助成や育児休業拡充を次々に導入し、両会(全人代と政協)では政治家が出生率向上に向けさまざまな提言を行った。
だが、女性の立場や社会の実情を無視した的外れなものも少なくなく、ネットではブーイングの嵐だった。
学生出産の奨励や不妊治療の助成など、一人っ子政策から3人目容認へと大きく舵を切った中国だが、当の女性からは大きなブーイングが起こっている(写真はイメージ、写真提供:ゲッティイメージズ)
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